ある冬靴の独り言
- カテゴリ:日記
- 2022/03/28 21:59:23
たぶん今日が最期のお努めだったのかな
2年前、今の履き主にお会いして、自分なりの御挨拶を発したんだ
(聴こえたかな)
そうしたら、それに応えるように
優しく自分の紐を組んでくれたんだよね
それはいつまでも忘れないよ
最初の半年は、一日おきのハードワークを頑張ったよ
足首に不安を抱えている、という履き主の困り事はすぐに察知した
だから自分のガラス底や金属製スパイクは最初からフル稼働で
粉骨砕身、滑らないというミッションを果たそうとした
次の半年はお休み、靴クリームで癒された
乾いたらキツいのを主は慮ってくれた
そうして、また半年が過ぎた
今度の出番で、おそらく自分は尽きるだろう
もう若い時のガラスのエッジやスパイクはギリギリだ
そうして冬がきて春がきた
徐々に雪や氷ではなく、直接地面に主の脚が触れる機会が増えてきた
けれど、自分が去る時を知ったのは
ある日陰のツルツル状況で、不覚にも自分が耐えきれなかったときだ
主は倒れ掛かった体を両手で庇い、持っていた買い物袋は幸運にも
ノーダメージだった
だが、自分は全ての能力をその時使い果たした
その後、数回お努めを果たした
もちろん安全な行路が確保されたから
雪は解けていく
氷は解けていく
暑い夏も遠くはない
でも自分の力はもう果たせない
お別れの時が近づいている
玄関の片隅でその時を待っている
間もなくその時がくる
------その後、ログは残されていない-------
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- ルルルのル^^
- 2022/03/28 22:50
- お疲れ様、、靴
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