Nicotto Town


ガラクタ煎兵衛かく語りき


百万ルーブルは何円なの?




今回の話は固いので、スルー推奨でおねしゃす


まず二人の作家を一つの作品で紹介したい
作品名は「マンホール69」(1957)というノヴェレット
その作者はJ.G.バラード

その作品内で言及された古典の短編の作者がアントン.チェーホフ
作品名は「賭け」(1889)


バラードの筆(吉田誠一訳)を借りて、この「賭け」を文中から要約しよう

【十年間ひとりぼっちで部屋にこもりっきりでいられるといって
百万ルーブルの賭に応じた男の話です。彼はそれを実行し、
万事うまくゆきそうだった。ところが、時間の切れる一分前に
部屋から足を踏み出してしまう。もちろん、発狂していたのです】



バラードの全集、平成になって、編纂された同作品(増田まもる訳)の同じ部分

【十年間ひとりで閉じこもることができるといって
百万ルーブルの賭けに応じた男の話です。彼はさっそく部屋に
閉じこもり、すべて順調だったのですが、約束の時間の一分前に
わざと部屋の外に出てくるのです。もちろん、彼は狂っていました】



再確認する。この小説(短編)はチェーホフの作品である
バラードはこの短編の骨子を自らの短編「マンホール69」の中で随所に
巧妙に、意味深長に配置し、問題作を創りあげることに成功した


根本の、本来の、テーマ或いはガジェットは”睡眠除去手術”なので
ここで、再びそれに直接関する叙述を上記同様二人の訳文を並記しよう




【あなたはどこまで自意識に耐えられます?ひょっとすると
一日八時間の休息は、人間が自分自身であることのショックを
乗り切るために必要なのかもしれない】     (吉田誠一訳)

【人はどこまで自分自身に耐えられるのでしょうか?ひょっとすると
自分自身であるというショックを克服するために、人は一日
八時間の休息を必要としているのかもしれません】(増田まもる訳)



吉田さん訳のバラード文庫本(創元推理文庫)を読んだのは高1の頃だったかな
びっくらこいた
⁽寝る子は育つ⁾⁽快眠⁾⁽夢で逢えたら⁾
これらの一般概念が引っ繰り返った

え? 何?
眠るって、要するに体力の回復じゃないの?
新たな朝をリフレッシュして、新たな活動に向かうための仕組みじゃないの?


え?
精神的なものなの?
何それ?







ホントハ以上は第1章で、次に第2、第3を書いていくつもりでしたが
この辺で力尽きました

大学2年頃から様々な漫研に入りびたり、あちこちの学祭に顔出しして出店し
北海道を代表する某書店の常設コーナーを(一時的に)取得したり
ラジオ出演はオマケで、夜には爪から血を流しながら
朝には学寮の冷たい床で目を覚ます

当時の私の常套句《自己顕示欲漫研》



自意識上等。意識してナンボ。意識あるところに意味あり?
眠ってしまえば全てチャラ
明日は明日の風が吹くけど
明日は明日の風は考慮外



<十年間ひとりぼっちで部屋にこもりっきり>
自己顕示に他者は絶対必要なのだろうか
あのねえ、自己完結という手もあるよ



そうか最初からこう書けばよかったのか!
(この手法2回目)




百万ルーブル頂きました!

アバター
2022/06/22 23:51
円がもっと安くならないうちに
今のうちに両替しとこっと!
アバター
2022/06/22 23:35
100万ルーブル(RUB)は約250万4,583円です。




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