Nicotto Town


ガラクタ煎兵衛かく語りき


ボンボボーンボボーン

戸口で音がした

新聞は既に受け取っているので
あとは回覧板かあるいは稀に来る郵便物なのか

でもすぐその後に
とうに逝った両親の来訪かもしれないと思い至ったのは時節柄なのか



意外なことに受け口に挟まれていたチラシは安っぽい色をしていて
【近日開店】という見出しが奇妙なフォントで躍っていた


仏壇のある和室に戻り
位牌と写真の前に正座し
少し微笑みかける


「私はあなたがたの息子です」
言葉は有限だが思いは無限だ
「そちらはどうですか?こっちは暑いですよ」
その返事が聞こえたなら私は現世にいる資格を瞬時に失っていただろう


そして
さっき聞こえた戸口の音が
再び聞こえやがて小さくなっていった



この世に在る感謝と重みを感じながら
そうやっていつもの夏は過ぎていく



(フィクションですよーん)

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2020/08/13 02:15
迎え火ですね

最近は、あまり見かけなくなりました

あの、、ナスとキュウリに足が生えたやつ、、、w




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