Nicotto Town


かをる笑顔で元気!は今日も行く・・・。


私の青春時代の「山小屋生活」 その3


ステップアップした、次の山小屋は、北ア・穂高連峰にある、頂上にある山小屋です。

崖っぷちにある山小屋で、私は日本の「ソルベイ小屋(スイスのマッターホルン北東に位置し、標高は4000メートル!)」と自負しております。

だって、滝谷の岩登りのクラシックルートの到着点に、あるんですもの。

4月中旬に、経営者の在住している、松本の浅間温泉へ赴き、小屋明け行動へ。

私物は取り敢えずの物だけ。最小限に抑えて、なるべく食料を背負って、山登り。

横尾山荘まで、環境庁と松本営林署の許可を得た、車で行く。(一般車は通行不可)

上高地~横尾山荘の間は、悪路で、かなり狭い道です。なので、山小屋関係者は、時折、谷へ車を落とします。

そうした所は、不名誉と注意喚起の言葉として、「〇〇落とし(〇〇は落とした人の名前です。)」と名付けられます。

横尾山荘からは、雪の山道…。天気がいいと気持ちいいのですが、4月中旬だと、まだ天候が安定しないので、

概ね、曇天か雪降りの中、登って行きます。夕方、先に小屋明けしている、涸沢ヒュッテにたどり着きます。

ここで、お互いの顔見せをして、歓待を受けます。「山想えば人恋し 人想えば山恋し」ですね。

そして、翌日とんでもない悪天で無ければ(物凄い吹雪)、北穂沢直登ルートの急登を登って行きます。

インゼルと呼ばれる、傾斜40度を超える、ほぼ、壁と思われる所を、松濤(まつなみ)のコル(コルとは、山と山を結ぶ稜線上の窪んだ部分で「鞍部」のこと。峠をイメージされても構いません)まで、登って行きます。

そして、山小屋がある、北穂北峰で一休み出来ず、山小屋を掘り出します。えっ!Σ(゚д゚lll)と思われる人もおられます。

大抵、4月中旬は冬季小屋の屋根一部しか、出ていません。経験と勘で、本館玄関・台所を目指して掘り進めます。

大体、3m程掘って、ようやく二階の屋根が出てきて、更に1.5m掘って二階の窓が…。ここまで、2時間。

女の子と新人は危なくないところまで掘り進むまで、待機。吹雪となれば、とてつもなく寒いです。{{ (>_<) }}

ここで、二階の窓から、小屋に潜り込んで(文字どうり。)、一階の台所で、お湯を沸かし、お茶・味噌汁で、遅い昼食。

その後、シャカリキになって、本館玄関・台所まで、掘り進めます。大体6m程ですか。

ここまで、小屋明け初日に作業して置かないと、最悪、全員、一酸化中毒で、昇天してしまいます。

山小屋全体が、雪の中に埋もれ、氷漬けの状態。どんな吹雪でも、窓を少し開けてないと、換気が出来ない…。

参考までに、「穂高岳山荘小屋開けの記録」 https://youtu.be/tjyT1DDovms
 (私がいた当時、ヘリコで入山しないし、山頂の山小屋なので、除雪機も使えない。)

勿論、山登り、その後の除雪と疲れ果てているので、簡素な夕食を済まし、就寝…。とっても、寒く、布団が冷たいです。

つまり、冬の間、布団が湿気を吸い、まるで氷の布団。部屋の室温は、大体-10℃。冷凍庫に寝ている様な感覚です。想像できます?

夜中に何度も、寒さの為、何度も目が覚めます。ホントにぐっすり眠れるのは、湿気が抜ける一週間後位から…。(周りが雪だらけで、天気がよくても、布団が干せません。)

朝晩は、うっかり背中を露出すると、(つまり、しゃがんだりすると、ホンの少しお尻の上辺りが出ちゃう事ありませんか?それです。)寒さでお腹が冷えて、下痢になります。その位寒いです。

小屋明けの十日間は、おトイレが別棟にある為、掘り出すまで、使えません。つまり、決められた場所の、お外で用を足します。

便秘気味の方は、大変です。なるべくお腹を冷やさない様に、ギリギリのところまで、踏ん張って、直前で…。タイミングを間違えると、大変な事に…。

水は雪を溶かして作るので、風呂にも入れず、洗濯も出来ませんから…。出た汚物は、下からの吹き上げの風のタイミングをはかって、専用スコップで下へ投げ落とします。

失敗すると、自分のところへ飛んできます…。すいません。汚い話で。でも、これが現実です。

殆どの人が(といっても4~5人ですが)、起きてない朝早くから起き出して、お湯を沸かし、インスタントコーヒーを飲むのが好きでした。

で、例の今年の春のネパールの大地震に直前、帰国していた当時同僚の駆け出しのカメラマンが、朝の撮影から帰ってきて、一緒にコーヒーをよく飲んだっけ…。

雪かきは9時のスタート。ん?なんで、そんなに遅いの?と思われるですが、朝早いと雪が凍っていて、クランポン(アイゼン・氷や氷化した雪の上を歩く際に滑り止めとして靴底に装着する、金属製の爪が付いた登山用具)を使う事に…。

雪かき作業中は、そんなの履いてられませんから…。

頂上直下の山小屋ですか、注釈で記した様に、除雪機は使えません。氷屋さん(今でも、あるのかしら?)が使っている、目の粗い大きなノコギリで1m~1.5m四方で切って、紐のついたトタン板に乗せて、下へ滑り落とします。

なかなか危険な作業で、切り出し口が落とす場所に近いと安全なのですが、遠いと、勢いがつきすぎ、下手すると、もろとも落ちます。四方とも、落ちたら、死亡率が高いです。(それぞれ、100%・70%・50%・30%です!Σ(゚д゚lll))

が、勢いが足りないと雪の重みで途中で止まります…。となると、その雪の塊を崩して、投げ捨て、出来た穴を埋める作業が発生します。かなりのロスです。

そして、天気が安定しないので、雷がよく発生します。AMラジオがバリバリ鳴り出したら、作業中止。すぐ、雷が来ます。その時は、ノコギリとかスコップがブーンと鳴るそうです。

春の雪山の雷は、落ちる場所があまりないので、山頂の尖った所とか、人に目掛けて落ちます。落ちた雷は、表面を伝っていきます。

その昔、北ア・常念岳で、頂上直下、先行していた登山者を追いついた登山者が抜いた瞬間、雷が落ちた事がアリマス。

慌てた抜かれた登山者は常念小屋に駆け込んで、通報しましたが、雷が去るまでの一時間半、救助に行けませんでした。その後、死亡が確認されたそうです。

でも、天気がいい日は、かなり気持ちがよく、槍ヶ岳・穂高岳は勿論、遠くの八ヶ岳・富士山が見え、大展望!\(*⌒0⌒)♪

参考までに、「2013 GW 北アルプス(涸沢ヒュッテ~穂高岳山荘~北穂高小屋)」 https://youtu.be/7lbkeGDjHRs

この景色の中で、食べる釜揚げうどんは最高!めっちゃ食べちゃう…。

そんな日には、物凄く日焼けしてしまいます。日焼けクリームを塗りまくっていても、顔だけ夏女。

別棟の売店・おトイレを雪の中から掘り出し、貴重な水からお湯を沸かし、洗面器一杯のお湯使って、顔などを身奇麗に。

さあ!営業開始です!

あれ?もう、残りの文字数が無くなっちゃた…。次回を期待しないで待っててね?

アバター
2015/12/16 21:25
過酷な山登りですね。

寒いのも嫌だし…。全身凍り付いて、死んじゃうよ~。

その元気は、どこから来るの?

続編お待ちしております。
アバター
2015/12/15 21:22
何だか凄いね!
アバター
2015/12/15 21:00
待ってるよ~(#^.^#)

時々 いろんな妄想をしながら読んでましたw
アバター
2015/12/15 10:25
おはようございます
もしよかったら 大切な宝物をもうしこしだけ おみせください☆彡

ありがとうございました^^
アバター
2015/12/15 09:41
ヤバイ・・・厳しいですね~(@_@)
でも申し訳ないのですが 美しい
今の世の中だから行かない自分であっても
最高の景色だけ見てしまえるのが申し訳ないですね~(^_^;)
面白かったです(*^_^*)
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2015/12/14 16:00
そこに山があるから なんで わざわざ 苦労 苦しい 寒い 危険 わかりません マラソン も 同じ なぜ 自己満足 と いえない 充実感 味わった者だけが知る 気持景色 何が あるのでしょうか
アバター
2015/12/14 15:38
>山小屋関係者は、時折、谷へ車を落とします。
>そうした所は、不名誉と注意喚起の言葉として、「〇〇落とし(〇〇は落とした人の名前です。)」と名付けられます。

ひえ~~~かをるさんは名前をつけないでくださいね~><
2台落としたら、2箇所に名前がつくのでしょうかw
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2015/12/14 00:54
き・期待しています~
ひぇ~と思いながら一気に読んで
呆然としたまま
次回を期待してます
アバター
2015/12/13 23:48
いや~、素晴らしい体験してますね、
私も大学生のころ行ってやってみたかった。

羨ましいです。。
当面北海道で大自然に挑戦してきます。
アバター
2015/12/13 22:33
|ω・`)やぁ。
(。-`ω´-)ンー…すさまじい・・!
良い経験です(○ゝω・)b⌒☆NE!と安易には・・言い難い・・。

でも・・やっぱり・・その経験は・・
かをる元気!さんの中で・・しっかり生きてるのです(○ゝω・)b⌒☆NE!
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2015/12/13 21:11
私の青春時代はとにかく夜の街ブラブラしてましたね教師に裏切られてヤケでした。
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2015/12/13 20:11
うわあ。。。。。
次回もよろしくお願いします^^



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